心の傷を乗り越えて
ハーレクインに登場する男女は、私たちと同じように、それぞれにコンプレックスや過去のトラウマや身体的ハンディを抱えています。しかし、他の恋愛モノにみられる人間のどす黒い部分には焦点をおいていません。
不埒な男性にかどわかされて主人公が乱暴された挙句、救いもなにもないストーリー、または、イケメンにだったら何されてもときめく、都合がよすぎる妄想暴走気味ストーリー、どちらもハーレクインの作風とは大きく異なります。
彼、彼女たちは生い立ちや現在立たされている苦境にもがきながら、愛する人と生きたいという正直な気持ちに直面させられ、困難に立ち向かう決心をします。心の傷をのりこえて、ハッピーエンドをつかみ取る。それが、ハーレクインのどの作品にも貫かれている恋愛の本質です。
「心の傷」を描いて終わりにするのではなく、傷を癒す愛の力を描くことを、ハーレクイン作家陣は大切にしているのです。